産後の2週間は、親のコンディションが1年でいちばん悪い時期です。
母親は出産直後の体で、父親は初めての夜間対応で、二人ともまともに眠っていません。上の子がいれば、そこに赤ちゃん返りが乗ります。
その時期に、いちばん短い締切が置かれています。
しかも「2週間以内」ではなく「生まれた日を含めて14日以内」という数え方をします。眠っていない頭で数えるには、ちょっと意地の悪い日本語です。
本当に急ぐのは、2つだけ
産後にやることを全部並べると、20項目くらいになります。そして全部が同じ重さに見えます。
でも、法律や制度として日付が決まっているものは、実質2つです。
出生届 — 生まれた日を含めて14日以内。 戸籍法で決まっています。役所の戸籍の窓口へ。病院でもらう出生証明書と母子健康手帳を持っていきます。里帰り中なら、赤ちゃんが生まれた土地や、親の本籍地でも出せます。
児童手当の認定請求 — 出生の翌日から15日以内。 こちらは「15日特例」と呼ばれるルールです。
この2つは同じ役所で出せます。同じ日にまとめてしまうのが、いちばん安全でした。片方だけ先に済ませて、もう片方を「今度でいいか」にすると、次の項目で書く事故が起きます。
児童手当だけは、遅れると戻らない
ここが、産後の手続きで唯一「取り返しがつかない」ところです。
児童手当は、原則として申請した月の翌月分から支給されます。15日特例は、その例外として「出生の翌日から15日以内に申請すれば、申請が翌月にずれこんでも出生の月の分から出す」というものです。
裏を返すと、この窓を逃した月は、あとから請求できません。
0〜2歳は月15,000円です。ひと月遅れれば、それがそのまま消えます。書類を出し忘れたことに対する罰としては、なかなか高い。
しかも2024年10月から所得制限は撤廃されました。収入がいくらであっても、出せば出ます。「うちは所得制限で対象外だろう」と思って出さないのが、いまいちばんもったいないパターンです。
上の子がいる家庭は、もう一つ効きます。児童手当の「第何子」の数え方には、22歳の年度末までの兄姉が入ります。上の子がいるだけで、下の子の扱いが変わることがあります。
にじパパTRANSMISSION
役所で「上の子は何歳ですか」と聞かれる意味が、当時わかっていませんでした。あれは世間話ではなくて、金額を決める質問です。
残りは「締切」ではなく「めやす」
1か月健診、お宮参り、3〜4か月健診、BCG。産後にやることリストに並ぶ項目の大半は、こちらです。
これらは時期の目安であって、1日過ぎたら失格になるものではありません。自治体から案内が届きますし、多少ずれても受けられます。
この2種類を分けないまま「産後にやること20項目」として持っていると、全部が同じ重さになって、結果としていちばん重要な2つが埋もれます。
だから、こう整理しました。
- 期限:出生届・児童手当(=過ぎると損をする)
- めやす:健診・お宮参り・お食い初めなど(=体調と天気を優先していい)
お宮参りは生後31〜33日が伝統とされますが、真夏や真冬ならずらして構いません。母体の回復と赤ちゃんの体調のほうが先です。
予防接種だけは中間で、生後2か月から始まり、ロタウイルスの1回目には安全性の観点から時期の上限があります。こちらは予防接種の日付計算に分けました。
日付を数えるのをやめるために
結局のところ、この記事に書いた内容は「日付の計算」です。
そして日付の計算は、産後の脳がいちばんやりたくない作業です。「生まれた日を含めて14日」「翌日から15日」を、退院直後に暗算したくない。
なので、ページにしました。
赤ちゃんの誕生日を1つ入れると、出生届と児童手当の締切、健診、お宮参り、100日、1歳半健診までの日付が並びます。期限とめやすは色を分けてあります。
ひとつだけ、はっきり書いておきます。
入力した誕生日は、その画面の中だけで計算に使います。 サーバーには送っていません。このサイトにはアクセス解析などの計測タグを入れていないので、そもそも集める仕組みがありません。
正確に書くと、保存はひとつだけあります。次に来たときに入れ直さなくて済むように、誕生日をそのブラウザの中にだけ覚えます。 持っているのは日付の1行だけで、名前は持ちません。画面の「保存を消す」を押せば、その場で消えます。端末の外へ出ていくことはありません。
産後に、赤ちゃんの生年月日をどこかのサイトに入力するのは、それなりに気が進まないものです。自分が入力したくない仕組みは、作らないことにしました。
まとめ
- 急ぐのは出生届が14日、児童手当が15日の2つだけ。同じ日に、同じ役所で。
- 児童手当は遅れた月が戻らない。所得制限は撤廃済みなので、とりあえず出す。
- 健診やお宮参りはめやす。体調と天気を優先していい。
- 細部は自治体で違います。案内が届いたら、そちらが正です。
参考にした一次情報:戸籍法第49条/こども家庭庁「児童手当制度のご案内」/母子保健法第12条。


